健康・禁酒

禁酒の効果にびっくり

禁酒前夜

会社員のころは夕飯はお酒とセットでした。パンとワイン、焼き魚と日本酒、チョコレートとウイスキーなど、美味しく楽しんでいましたよ。

そのうち、いつのまにか毎日のように晩酌していました。それを特殊なこととも思わず、お酒は強い方だとも思っていました。

50歳くらいになったとき、1日中体がなんとなくだるいと感じてきたんだよね。疲れが取れない感じ、重だるい感じで更年期障害かなと思ってました。

たまに寝つきが恐ろしく悪い日があったりして。眠れないって辛いですよね、でもたまーになんで、やっぱ更年期障害かなと思っていました。

アルコール依存症かもしれない

アルコール依存症って自分とは関係ない遠くの物語と思っていました。

アル中って、仕事がうまくいかない中年男性が家庭でお酒を飲んで大暴れして通報されるとか、公園のベンチで昼間からワンカップ飲んでいるとか、飲んでいないと手が震えて、たくさんの虫が体を行進する錯覚がでる、そんなイメージを持っていて私には全く関係ない!と考えていました。

そんなある日、ゴールデンウィークに実家に帰った時にいつものようにワインを飲みながら夕飯を食べていました。

すると、母が「あんた飲みすぎじゃないの!」と言った言葉に対して、私は「そんなことない!」とムカッとしました。無性に腹がたったのです。あてつけにもっと飲みたくなったのです。

それで、ちょっとこれやばくない?と思いました。何かの本で読んだ『依存症の特有の症状として、飲酒による問題や依存症であることを否定する「否認」がある』ってやつじゃないの?

試しに次の日、お酒を飲まずに床に入ったのです。いつもなら酔っているからすぐ寝落ちするのに、いつまでたっても眠れない、疲れているのに眠れない、体や頭は寝たいのに眠れない、朝方まで眠れない、という状態でした。

仕方がないので起きて、テレビを見たり本を読んだりして夜を過ごしました。その時、はっきりと私はお酒無しでは寝付けないと分かったのです。暴れたり、手が震えたりはしないけど、これは正にアルコール依存症だと思いました。

禁酒はじめました

7月の連休初日、私は禁酒すると決めました。暇があれば禁酒・断酒系のブログを読んで、アルコールの害を頭にインプットし続けました。「禁酒セラピー」という本を持っていたので、引っ張り出してちゃんと読みました。

外食は相変わらずでしたが、飲み物はノンアルコールビール、ソーダ水、ウーロン茶にしました。大好きなお酒を辞めるのはつらかったですが、自分がアルコール依存症だというショックの方が大きく、耐えがたく、我慢することができたのだと思います。

禁断で困ったこと

アルコール摂取をやめたら、前項の通り寝つきが悪くなります。でも考えてみてください。3日も寝なければ、眠れます。いつかは眠れるのです。仕事中眠くなって大変ですが、気を張ってなんとかなりました。

趣味の登山などで疲れた日はぐっすり眠りたい、でも眠れない、朝方やっと眠れ、あっという間に出社時間。3日くらい寝不足が続き、4日目なんとか眠れる。そんな日々が約1か月も続きました。

もう一つ困ったのは、友人たちと会食する際、「なんで飲まないの?いいじゃん1杯くらい。これ美味しいよ、飲もうよ!」と毎回、言われたこと。そのたびに「アルコール依存症っぽいから禁酒してるんだよ」と説明するも、場を壊しているのではと複雑な心境。

だったら行かなきゃいいと言われそうだが、禁酒してる上に、会食も不参加となると我慢ばっかりでつまらない。みんなでワイワイ食べるのが好きだから。

とにかく私の禁酒がみんなに定着するまでの半年くらい「なんで飲まないの?」と言われつづけた。みなさん、どうか周囲に禁酒した人がいたら、四の五の言わず、ウーロン茶で楽しむことを許してください。

それから困ったというほどではないですが、甘いものが好きになりました。お酒で摂っていた糖の代替えでしょう。甘いものが食べらさる、食べらさる(北海道弁)。

禁酒のすごい効果

睡眠の質向上以外は、あまり期待していなかったのに、禁酒の効果が凄すぎてびっくりしました。思い出せるかぎり紹介します。

寝つきがよく、ぐっすり眠れる

禁酒を続けて1か月後、子供のころのように、サッと寝付いて朝までぐっすり眠れるようになりました。それはどんなに嬉しかったことか!

飲酒しているときは仕事で地方へ営業で行くときなど、長時間の車の運転がつらかったのです。眠気と戦うのが大変なのです。実際、寝落ちして、ヒヤッとしたことがありました。何回も路肩に車を止めてウトウト、眠気が去るのを待ちました。

それが禁酒の効果で、夜ぐっすり眠れるようになったので、日中はまったく眠くならずドライブが楽しくなりました。

顔つきが変わった

禁酒して3か月くらいしたら、しばらく会っていない人から、「なんか顔スッキリしたね?やせた?」とか言われ始めます。

むくみが取れるので体重は変わらないのに顔の輪郭がスキッとして顔色もよくなります。

お腹がへこむ

ポッコリしていたお腹、浮き輪みたいにお腹周りについていたお肉、もう歳だからとあきらめていた中年太りのお腹がへこみました。奇跡のようでした。

アルコール分解の仕事でいっぱいいっぱいだった肝臓が本来の仕事のひとつである脂肪の分解にも手がまわるようになったお陰です。

あきらめていたお腹周りの無駄な脂肪を排除できたのは、禁酒を続ける励みになりました。

記憶力の復活

実は、禁酒前、自分のケータイ電話の番号も暗記できていませんでした。30代までは当たり前に憶えていたことを、記憶できなくなっていました。老化だと思っていました。

ところが禁酒してしばらくすると、今まで確認していたケータイ番号を何も見なくても憶えている自分を発見しました。

更に、回りくどい書き方をする官公庁の入札仕様書なども、スッと読み込んで理解できるようになっていました。ずっと苦手だったのに。

胃痛の解消

原因不明と思っていた朝方の胃の重だるさは、アルコールが原因でした。

私は毎朝、胃の裏側?背中が痛くて悩んでいました。背中をマッサージしてもらうと楽になりますが一時しのぎでした。ピロリ菌とか胃の検査をしても何もでてきません。

ところが禁酒して3か月くらいたったある日、朝、胃が痛くないことに気がつきます。私の胃は長年の飲酒にやられて不貞腐れていたのですね。ごめんね、胃。長年の朝の胃痛の不快から解消されました。

腸内フローラが整う

ずーと軟便でした。バナナみたいなスルッと1本は夢でした。免疫細胞の7割は腸内に住むと言われます。アルコールが腸内環境に良くないのは想像に易いです。

体脂肪が減る

禁酒当初は顔つきやお腹周りはスッキリしましたが、大きく体重は変わりませんでした。ところが3か月くらい経過すると体重がスルスルと落ち始めました。

私はこの頃、禁酒以外の我慢は嫌なので、食べ物の制限はせずもりもり食べていました。甘いものも大好きになりお饅頭やケーキなどもよく食べていたのに、6㎏位減りました。

私はほぼ標準体重ですので、6㎏は大きいです。(でも標準体重って、ちょっと太めですよね。芸能界では肥満の部類ですね。)

アルコールのカロリーが高かったというよりも、肝臓が脂肪分解の仕事ができるようになったことが減量の大きな要因だと思います。今まではアルコール分解ばかりさせていたから。

朝がさわやか、気力充実

飲酒が毎日になる前は、スポーツクラブで運動したり、ヨガをしたり、登山したりしていました。

でも毎日晩酌するようになると翌朝がどよんとしていて、休日で時間があっても運動は面倒でやる気が起きませんでした。

禁酒して睡眠障害が解消された後は、朝の目覚めがすっきりして快適。太陽の光が嬉しい。心がウキウキする。世界がキラキラしている。

ランニングやヨガ、瞑想など、大事だけどめんどくさくて出来なかったことがやれるようになる。やり続ける気力が出てくる。

運動で筋肉がついて、ヨガや瞑想で心の充実感がアップ、禁酒の一番のご褒美はさわやかな朝と気力の充実、幸せ感だと思います。

禁酒のその後

禁酒は10か月続けて、その後、解禁しました。今では週に1~2日外食時は飲んでます。

でも10か月の禁酒以降、お酒が弱くなりました。ハイボールはソーダ多めで薄くして、日本酒は必ず水を飲みながら、大好きなワインもグラス2杯まで。それでも次の日頭痛がします。

今の若い人はお酒を飲まないと言うけれど、飲まない方がいいです。健康にもいいしお金の節約にもなる。

私なんてバカだから、若いころCMや広告に影響されてか、その時の風潮か、タバコも吸ってました。なんであんな臭い煙吸ってたんだろ?今は煙は無理です。

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